RAFIQ Magazine

2023年11月号

11月19日、RAFIQでは年に一度の総会を開催しました。昨年はNPO法人の設立総会として開催し、今年は法人として認証されてから初めての開催となりました。総会後には会員による活動報告会を行い、会員同士の交流を深める機会にもなりました。

目次
1.関空に留め置かれた難民を救出
2.RAFIQ会員が難民支援の活動を報告
3.RAFIQ スケジュール

1.関空に留め置かれた難民を救出

RAFIQでは、昨年9月から今年10月までの間に、関西国際空港に留め置かれた難民4名を救出しました。全員が世界的に有名な人権弾圧国や紛争国からの人です。
この人たちは、関空に到着後、空港内の出国待機施設に収容され、RAFIQのメンバーが迎えに行くまで、日本への入国ができないままでした。
RAFIQが加盟しているなんみんフォーラム(FRJ)は、2012年に法務省・日本弁護士連合会と3者で覚書を交わし、出国待機施設にいる難民の可能性がある人への支援を行ってきました。これは3者による「日本の空港において難民として庇護を求めた者に係る住居の確保等に関する事業」で、詳細と実績はFRJのホームページをご参照ください。
なんみんフォーラム(FRJ)報告 http://frj.or.jp/news/news-category/form-frj/3788/
この取り組みは、世界各国で行われている収容代替措置(Alternative to Detention:略称ATD)に相当するもので、「入管収容は最後の手段としてのみ使用し、代替措置を追求すること」という考えに基づいています。EUでは27か国中25か国が実施しています。
日本版の問題としては、相談対応から住居確保、その費用負担まですべて民間の支援団体が担っていることです。収容しない取り組みは進みつつありますが、並行して行う難民認定申請の手続きや生活支援も支援団体の重い負担になっています。
そして、この対象にならないと、出入国管理及び難民認定法第27条の犯罪等を行うおそれがある「容疑者」として扱われ、「違反調査」の対象者となり、入管に収容されることになります。
収容を前提としない取り組みを進め、入管収容のあり方も変えていかなければなりません。
【参考】難民研究フォーラム 収容代替措置(ATD)各国制度比較
https://refugeestudies.jp/2020/11/research-atd/

2.RAFIQ会員が難民支援の活動を報告

1月19日、RAFIQでは活動報告会「みんなで活動報告」を行い、オンラインを含め約30名の会員が参加し、難民支援の体験談を共有しました。
難民認定申請のサポートをした会員からは、希少言語を母語とする人を相手に英語・フランス語を介して意思疎通を図り、慎重に陳述書を作成したこと、同時に在留資格の変更、難民認定申請中に得られる保護費受給の申請も並行して行う苦労が紹介されました。その上で、入管も難民審査参与員も難民の出身国事情にはあまり詳しくないと思われるので、支援者が詳しく知っておく必要があるとの気づきが報告されました。
子ども3人の母子家庭を支援した会員からは、地元の複数団体から手厚い協力を得て、母子が公営住宅に入居でき、仕事も見つかったことなど嬉しい報告がありました。他の会員からは、地元の支援団体に相談することで支援の輪が広がることがわかったなどの感想が寄せられました。
スーダン人の救済を法務大臣に申し入れた会員からは、支援していたスーダン国籍の人が、今年4月の内戦勃発により親族が殺され家族が避難していると知り動転している様子を間近で見て、人生の大切な一時期を日本で過ごしているこの人たちを助けたいと強く思ったことが語られました。
このほか、OSAKAなんみんハウスの運営を担っている「事務所当番」の紹介、大阪マラソンにRAFIQのチャリティランナーとしてエントリーしている会員からの決意表明もありました。チャリティランナーへの支援は下の「難民支援にご協力をお願いします」参照

 3.RAFIQ スケジュール

難民裁判の傍聴

RAFIQは、難民の裁判も支援しています。今回は、北アフリカから逃れてきた人の難民不認定取消訴訟で、通訳を介して本人尋問が行われます。裁判傍聴は誰でもできる難民支援です。傍聴者が多いと、一般市民の関心が高いことを示すことにもなります。
 
下記フォームから予約のうえ傍聴された方は、弁護士による説明会にも参加していただけます。 

日時:11月30日(木) 13:30~17:30 ※時間は説明会を含み、終了時刻は予定です。
場所:大阪地方裁判所(大阪市北区西天満2-1-10 )806号法廷 ※裁判後の説明会(約1時間)は法廷から場所を変えて行います。
予約:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSearlvYLNdFJjmOM06nzWtTFADHigZ8fX6yIrlAQo9oLy8NWA/viewform

難民初級講座「難民についてもっと知りたい」&ボランティア説明会

日本に逃れてきた難民の現状と課題を、20年を超える支援の実績に基づき解説します。また、ボランティア説明会では、日常生活の支援などRAFIQの活動内容を具体例を挙げてご紹介します。受講された方にはRAFIQ編集のテキスト『もっと知ろう!もっと考えよう!難民のこと』をお送りします。
毎月第二土曜 次回12月9日(土) 

14:00~17:00 ※16:00からはボランティア説明会
オンライン(Zoom)で開催 要予約
参加費:2,000円(学生1,000円、RAFIQ会員1,000円)

予約:http://rafiq.jp/learn.html
※予約された方には開催の約1週間前に参加費の振込先をお知らせします。入金確認後にZoom ID等の詳細をお知らせします。

ユースが考える!日本の難民問題と私たちが目指す共生社会

高校生が対象の「ワン・ワールド・フェスティバル for Youth 2023」に、RAFIQがアムネスティ・インターナショナル日本・関西連絡会とともにプログラム出展します。
アフガニスタン難民の事例を紹介し、日本における難民保護・支援体制の問題点について学びます。要予約
日時:12月17日(日) 14:40~15:40 
場所:大阪YMCA(大阪市西区土佐堀1-5-6)
           オンライン参加も可能
ワン・ワールド・フェスティバル for Youth 2023 開催概要・参加方法:https://owf-youth.com/member/2023.html#link04

 

難民カフェ

毎月第三火曜の夜は、大阪市内の古民家カフェで、難民をテーマに語り合う交流会を開催しています。
12月は、今年、コンゴ民主共和国からの難民が増えているので、コンゴ料理を食べながらコンゴの話を聞く会とします。要予約先着30名
日時:12月19日(火) 19:00~21:00 
場所:サロン・ド・アマント天人(大阪市北区中崎西1-7-26)
参加費(コンゴ料理・チャイ付き難民支援カンパ):2,000円
予約:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScZPoTbS-fpvQorXwzd9bBL_qZJseY6mqCFyqDmnPqak9boOw/closedform

日本に逃れてきた難民の支援にご協力を!
RAFIQは皆さまからのご寄付で、関西に暮らす難民を支援しています。
下記の方法で、ご支援お願いします。
RAFIQに支援金を送る
オンライン寄付サイト Give One で「困窮する難民申請者への生活支援事業」に支援金を送る
https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=20367
Give Oneでの寄付は税金控除の対象となります。
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2023年 11月号  2023年11月25日発行
 
 発行:NPO法人RAFIQ  難民との共生ネットワーク

 ホームページ: http://rafiq.jp

 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
      rafiqtomodati@yahoo.co.jp
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