4月22日に大阪地方裁判所でアフリカ難民の本人尋問がありました。難民不認定と在留特別許可不許可の取消しを国に求めている裁判です。傍聴席はほぼ満席で、関心の高さが伺えました。
この人からRAFIQに連絡があったのは、難民認定申請から3年が経過した2018年春、難民不認定となりこれを不服とする審査請求の段階で、難民審査参与員に対する口頭意見陳述の2週間前でした。証拠はほとんど提出できておらず入管からのアドバイスもありませんでした。
口頭意見陳述の資料提出期限は通常2週間前までです。RAFIQが入管に連絡しこれを1週間前までに延ばしてもらいました。それから、彼の持つ資料を翻訳し、出身国情報を探し提出しました。弁護士を探す時間もなく、代理人としてRAFIQの代表が同席しました。そして、3年後の2021年に審査請求も棄却され、「難民不認定取消訴訟」を提訴しました。
この間、彼の国ではクーデターが起き、多くの人が国内避難民や難民となって国外に出ています。彼の家族とも3か月前から連絡が取れなくなっています。審査請求が棄却されてからは在留資格の更新ができず、仮放免の生活が続いています。
本人尋問を傍聴したRAFIQ会員Mさんの感想です。
「証言の信用性を失わせようと些細な記載ミスの指摘等に終始する国側の姿勢に対し、どのような質問にも事実とその背景を丁寧に説明し続けるご本人の姿は対照的に感じられました。脅迫や暴力にさらされても勇気をもって行動した人を暴力が続く場所へただ送り返すのではなく、受け入れて共に生き共に貢献することを選択できる社会でありますように。」
RAFIQでは生活支援も含めて彼の支援を行っています。今後ともご支援をお願いします。