3月27日、出入国在留管理庁(入管庁)から2025年の難民認定数が発表されました。内容の評価については、すでに難民支援協会(JAR)や全国難民弁護団連絡会議(全難連)が意見やコメントを公表しています。
2024年6月に施行された入管法改定、そして2025年5月に発表された「国民の安全・安心のための不法滞在者ゼロプラン」の影響により、難民申請者を取り巻く状況はさらに厳しさを増しています。難民保護の観点からは、法改正の必要性が一層強く感じられます。
今回は、入管庁の発表の中から大阪出入国在留管理局(大阪入管)に関するポイントをまとめてお伝えします。
大阪入管の申請者数は全国と逆の動き
全国の難民認定申請者数は 11,298人(前年12,373人) と減少しましたが、大阪入管では 523人(前年239人) と、2倍以上に増加しています。
全国に占める大阪の割合は 4.6% と大きくはありませんが、地域としては明確な増加傾向が見られます。理由としては、万博の影響が多少あるのではないかと考えられます。
大阪入管での認定等については、1次審査での難民認定:5人、1次審査で難民不認定となった後に補完的保護対象者として認定:7人(うち5人はRAFIQの支援対象者)、難民不認定後の審査請求:165人、審査請求での難民認定:0人、審査請求での補完的保護対象者認定:1人となっています。
特に注目すべきは、取り下げ件数の多さです。大阪の場合、1次審査では96人(約18%)が、審査請求では29人(約18%)が取り下げています。命の危険から逃れて日本に来た人が、なぜ申請を取り下げざるを得ないのか疑問に感じています。
空港での保護につながる関西空港での一時庇護上陸は一人も許可されていません。申請者は10人で、うち9人が不許可、1人が取り下げとなっています。
RAFIQには、昨年、関西空港から「難民申請をしたい」と連絡してくる人がもっと多くいました。過去にはRAFIQの支援により、10人以上が一時庇護上陸を許可されていますが、昨年は全員が面会不可のまま、収容令書の対象者として入管施設に移送されています。空港で保護が行われず、難民申請手続きにアクセスできない状況が続いています。
最後に結果が出るまでの期間について、申請時に難民に該当しないB案件に振り分けられた人で4.3か月、一番多いD案件(難民の可能性が高い、該当しないのいずれでもない)の人で21.7か月と長期化しています。
このD案の人は最初の8か月は就労できません。生活に困難を抱えている中で、難民申請を行っている状況です。
【参考資料】
出入国在留管理庁「令和7年における難民認定者数等について」
https://www.moj.go.jp/isa/publications/press/07_00058.html
難民支援協会「2025年の難民認定者数等に対する意見」
https://www.refugee.or.jp/report/refugee/2026/04/recog25/
全難連「入管庁発表『令和7年における難民認定数等について』・『令和7年の出入国在留管理業務の状況』を受けてのコメント」
http://www.jlnr.jp/jlnr/archives/9523
出入国在留管理庁「一時庇護上陸許可」
https://www.moj.go.jp/isa/refugee/procedures/higo_00001.html