RAFIQ Magazine
2月号
RAFIQでは、イエメン人8名の法的支援が始まり、引っ越しや就労支援等が必要になりました。
いきなり、一度に8名という人数を支援するにはとても大変で、団体内で特別支援メンバーを立ち上げ動き出していますが、難民申請における情報収集などの人手が足りない状態です。
また、引っ越しや仕事探しにあたっては、日本人でも苦労することで、難民申請者にとってはさらなる大きな壁がいくつもありますが、彼らに寄り添い支えていきます。
目次
1. 寄稿 難民再申請者に在留資格を
2. ワン・ワールド・フェスティバルに出展
3. RAFIQ 3月の予定

1. 寄稿 難民再申請者に在留資格を

先日、大阪出入国在留管理局が、再度の難民認定申請を行った際に在留期間更新を認めなかったアフリカの難民申請者に対して、在留特別許可として難民申請中の特定活動(6カ月・就労可)の在留資格を付与しました。
約3年前、私たちは、原則として再申請者に在留期間更新を認めない運用が不当であるとして、大阪地裁に在留期間更新不許可処分取消訴訟を提起していました。裁判は、一審では敗訴したものの、控訴審で弁論が3回開かれ、さらに尋問を含めた審理が続くであろうという長期化が予想されていました。その中で、裁判官が、被告である国に対して、難民該当性を示す直接証拠の信用性判断は、難民認定申請手続きの方でやったらどうかと示唆したため、冒頭のとおり在留特別許可が出ることになったのでした。多くの方が裁判を傍聴されたことが力になりました。ありがとうございました。
在留資格を失い、働くことはおろか、社会の一員であることを否定された本人にとって、この約3年間はあまりに長く、つらい期間でした。本来であれば、再申請の際にも在留期間更新を緩く認め、難民申請者には万全の態勢で難民認定申請手続きに集中するような運用をすべきなのでしょう。いまだ、運用変更をさせるところまで到達していませんが、本件のような事例、そして今後、勝訴事例が積み重なれば、入管は運用変更を余儀なくされるはずです。本件の場合、本人にはまだ難民認定申請の審査請求手続きが継続しています。本丸であるこちらで認定を勝ち取らないと意味がないため、引き続き本人とともに頑張っていきたいと思います。
(弁護士・RAFIQ会員 上林惠理子)

2.ワン・ワールド・フェスティバルに出展

2月3日・4日の二日間、国際協力のお祭り「ワン・ワールド・フェスティバル」が梅田スカイビルで開催され、RAFIQは4年ぶりにブース出展しました。会場にはほかにも80ものブースがあり、国際協力をテーマに来場者と出展者が情報交換をしたり、交流できる貴重な機会となりました。RAFIQは10名を超えるボランティアが交替でブースに入り活動を紹介したほか、難民当事者も参加し積極的にRAFIQのリーフレットを配布してくれました。ボランティアで参加した2名に感想を寄せてもらいました。
「二日間参加させていただきました。海外や国際問題に関心のある方がたくさん来場されていたので、じっくり話を聞いてくださる方も多かったです。話のきっかけは、グッズのことから難民認定率の問題まで人それぞれでしたが、『私も勉強中ですが…』と言いながら知っている範囲で話すと、興味を示す方も多く、やりがいを感じました。文字どおり私もまだ勉強中ですが、同じ人間の問題として一緒に考えられる仲間が増えたらいいなと思います。」(RAFIQボランティア Nさん)
「会場は盛況で、ご一緒したボランティアさんやRAFIQで支援している難民の方、他の団体の方など多くの方と交流することができ、楽しかったです。特に、シリアにいる難民の子どもたちに支援物資を届ける活動をしている中学生が印象に残っています。このイベントへの参加は初めてで不安もありましたが、皆さんとの交流を通して色々と学ぶことができ、これだけ多くの方が国際社会の抱える問題に関心があるのだと、励みになりました。自分にできることをしていきたいと強く感じました。」(RAFIQボランティア Tさん)

 3.RAFIQ 3月の予定

公開学習会「難民に聞く スーダン内戦から1年」

スーダンでは2021年10月に軍事クーデターが起きました。その後2023年4月15日から政府軍と準軍事組織のRSFとの市民を巻き込んだ内戦が続いています。日本大使館をはじめ各国の大使館も撤退しました。
内戦から1年、報道が少ないスーダンの今の状況を支援難民から報告してもらいます。
RAFIQではスーダン難民を十数名支援しています。難民不認定取消訴訟も行っており、この4月下旬に本人尋問も行われる予定です。裁判を傍聴される方も、裁判所には行けない方も、学習会に参加してこの国の現状を学びませんか?
オンライン(Zoom)で開催 要予約
日時:3月26日(火) 19:00~21:00
参加無料 先着80名 3月20日締切
予約:https://forms.gle/2Dy68tNUnCfkqZ5R6
参考:国連UNHCR協会【スーダン危機】わずか3か月で300万人が避難する緊急事態https://www.japanforunhcr.org/appeal/sudan
 

難民裁判の傍聴
RAFIQでは難民の裁判を数多く支援しています。3月は北アフリカから逃れてきた人の難民不認定取消訴訟を傍聴します。裁判傍聴は誰にでもできる難民支援の一つです。下記フォームから予約された方は、当日、裁判に続いて開催する担当弁護士による説明会に参加できます。

日時:3月15日(金)10:00~11:30 ※時間は説明会を含み、終了時刻は予定です。

場所:大阪地方裁判所(大阪市北区西天満2-1-10 )806号法廷 ※説明会(約1時間)は法廷から場所を変えて行います。

予約:https://forms.gle/wrW64cq4GDk7W8288

難民初級講座「難民についてもっと知りたい」&ボランティア説明会
講座では、日本に逃れてきた難民の現状と課題を当事者の声も交えて解説します。ボランティア説明会では、RAFIQの活動内容を具体例を挙げてご紹介します。受講された方にはRAFIQ編集のテキスト『もっと知ろう!もっと考えよう! 難民のこと』をお送りします。
毎月第二土曜 次回3月9日(土)
14:00~17:00 ※16:00からはボランティア説明会
オンライン(Zoom)で開催 要予約
参加費:2,000円(学生1,000円、RAFIQ会員1,000円)
予約:http://rafiq.jp/learn.html
※予約された方には開催の約1週間前に参加費の振込先をお知らせします。入金確認後にZoom のURL等を送ります。

難民カフェ
毎月第三火曜の夜は、大阪市内の古民家カフェで、難民をテーマに語り合う交流会を開催しています。
予約不要でどなたでも参加でき、RAFIQメンバーに気軽に質問もできる機会です。難民当事者が参加することもあります。
日時:3月19日(火) 19:00~21:00
場所:サロン・ド・アマント天人(大阪市北区中崎西1-7-26)
参加費(カレー・チャイ付き難民支援カンパ):1,500円
    

 難民支援にご協力をお願いします

RAFIQは皆さまからのご寄付で、日本に逃れてきた難民を支援しています。
下記の方法で、ご支援お願いします。
RAFIQに支援金を送る
オンライン寄付サイト Give One で「困窮する難民申請者への生活支援事業」に支援金を送る
https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=20367
Give Oneでの寄付は税金控除の対象となります。
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2024年 2月号  2024年2月25日発行
 
 発行:NPO法人RAFIQ  難民との共生ネットワーク

 ホームページ: http://rafiq.jp

 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
      rafiqtomodati@yahoo.co.jp
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