6月12日、UNHCR(国連難民高等弁務官事務所)が、2024年に紛争や迫害によって故郷を追われた人の数を発表しました。
6月20日が世界難民の日であることから、UNHCRは毎年この時期に前年の難民や国内避難民の数を発表しています。
2024年には1億2,320万人、世界で67人に一人が故郷を追われています。その数は日本の人口(概算1億2,336万人
2025年6月1日現在)とほぼ同じで、UNHCRは「紛争で故郷を追われた人の数が、過去10年で衝撃的な高水準に達した」としています。そして、紛争はさらに拡大しています。
紛争や迫害によって故郷を追われた人のうち、昨年、出身国で一番多かったのはスーダンで、難民と国内避難民を合わせて1,430万人、次いでシリアが1,350万人、アフガニスタンが1,030万人、ウクライナが880万人でした。
スーダン難民はRAFIQも複数名を支援していますが、日本での報道はほとんどありません。
昨年の世界の庇護希望者は840万人で、そのうち日本で新たに難民認定の申請を行ったのは12,373人でした。
一方、日本で2024年に難民と認定された人はわずかに190人でした。その内訳はアフガニスタン人102人、ミャンマー人36人、その他の国が52人で、2か国以外の認定は進んでいません。
昨年6月からは、3回目以上の難民認定申請者の送還を可能とする「入管法改正」が実施され、難民保護は厳しい状態が続いています。
20日の世界難民の日に、国連のグテーレス事務総長は「連帯」の必要性を訴えていました。
RAFIQはこれからも、難民に寄り添い「連帯」する行動を進めていきたいと考えています。
UNHCR 数字で見る難民情勢(2024年)
UNHCRプレスリリース
UNHCR、紛争で故郷を追われた人の数が、過去10年で衝撃的な高水準に達したと発表
国際連合広報センター
世界難民の日(6月20日)に寄せるアントニオ・グテーレス国連事務総長メッセージ
出入国在留入管庁 令和6年における難民認定者数等について