RAFIQ Magazine

2025年4月号

前回のメルマガで紹介した北アフリカ難民が無事、難民認定されました!
彼は2025年2月27日、大阪高裁で難民不認定取り消しの勝訴判決が出て、国の上告断念を受け2025年3月14日勝訴が確定していましたが、今月16日に難民認定となりました。これで5年間の定住者の資格を得ることができました。
彼は、「みなさんの支援にとても感謝している。」「周りの人と同じような”普通の生活”がしたい。」と話しています。
ご支援等、本当にありがとうございました。
彼が日本で普通の生活ができるように、今後もサポートし続けていきたいと思います。
 
※前回のメルマガ(3月号)は、RAFIQのホームページ上のバックナンバーにて閲覧いただけます。ぜひ、ご覧ください。
 
目次
1.寄稿  ミャンマー大地震の被災地支援金を軍には渡さないで 
2.出産支援ー地域のNPOとの連携を軸に 
3.寄稿  名古屋入管でのスリランカ人女性死亡から4年
4.RAFIQ 5月の予定

.寄稿 ミャンマー大地震の被災地支援金を軍には渡さないで 

 一般社団法人日本ビルマ救援センター 代表理事 中尾恵子
 
3月28日、ミャンマー中部をマグニチュード7.7と6.4の地震が連続して発生しました。震源地はマンダレー市とザガイン市付近で、マンダレー管区、ネピドー連邦直轄地、ザガイン管区、シャン州南部は深刻な被害を受けました。軍によるクーデターから4年2か月、またもミャンマーの人々に理不尽な大きな試練が襲います。
日本ビルマ救援センター(BRCJ)は地震翌日から緊急支援を呼びかけ、31日にはマンダレー救助チームの要請で救助機材一式を送ることができました。関西にいるミャンマー人のネットワークやBRCJ30年来のカウンターパートとともに情報を収集し、草の根の支援を届けています。2008年にサイクロンナルギスがミャンマーを襲ったとき、国際社会から軍に届けられた救援物資は横流しされ、市場で販売されたり、救援物資の良品が粗悪品に替えて配布されたり、あるいは全く被災者に届きませんでした。今回も軍を通しての義援金は、軍施設の復興のみに使われるという懸念があります。地震発生当日から毎日空爆が続いているという事実も現地から伝わっています。支援金は絶対に軍には渡さないようにしなければなりません。
 
ミャンマー大地震被災地支援寄付のお願い
ゆうちょ銀行
記号:14050/番号:75218071/名前 :シャ)ニホンビルマキュウエンセンター
写真はシャン州インレー湖周辺の被災状況

2.出産支援―地域のNPOとの連携を軸に

今年2月、アフリカ出身難民の方が男子を出産されました。昨年8月の妊娠判明から出産、出産後まで、RAFIQと地域のNPOの連携を軸に支援が行われました。
市役所で母子手帳をもらい、地域で出産できる病院に受診予約、定期的な病院同行、保健師、助産師との連携、調整、出産後は行政手続き各種、入管への報告等に追われました。
今回、特に助かったのが地域で子どもや若い母親のサポートを行っておられるNPOの存在でした。本人が住むアパートの中にそのNPOの事務所があり、以前から彼女を食事に招いたり、困りごとの相談にのるなどしてくれていました。妊娠判明後は、出産や赤ちゃんに必要な品々を、あるものは寄付品で賄い、ないものは購入も手伝ってくださいました。産後のヘルパーや保健師訪問の際の同席など、常に身近なところで、今も見守ってくれています。
振り返ってみると、行政手続き、病院との連絡、同行、調整等はRAFIQが、物品購入、出産後の環境の整備、日々の困りごとの対応は地元のNPOが、という役割分担が次第にできあがってきました。
また、NPOだけではなく、日本語のわからない彼女を囲んで、市役所、各種地元クリニック、ヘルパー、コンビニの店員さんまで、関わり方に濃淡はありますが、地域にゆるやかなサポートの輪が自然に広がったことがよかったと思います。(RAFIQ会員 A・H)

 3.寄稿 名古屋入管でのスリランカ人女性死亡から4年

名古屋入管死亡事件弁護団 弁護士 上林恵理子
名古屋出入国在留管理局に収容されていたスリランカ人のウィシュマ・サンダマリさんが、2021年3月6日に亡くなってから早4年が経過しました。原告ら(遺族)は、ウィシュマさんが適切な医療を受けられず低栄養・脱水で亡くなったのだと主張しています。一方、被告(国)は、ウィシュマさんが亡くなった機序(どの物質がどの内臓にどう影響を与えて心拍停止に至ったのかという経過)がわからないこと、医師・看護師・入管局長・看守勤務者等はみな自分の職責の範囲内で精一杯頑張ったのだから過失はないこと(不可避的に発生した事件なのだ)と反論しています。
裁判はまだまだ道半ばですが、ようやく裁判所が過失についての争点整理(原告と被告の対立軸を洗い出す)を指示し、そろそろ尋問の手続きに入る頃となりました。おそらく、今年中には証人か原告らかの尋問が始まるはずです。
ウィシュマさんが、徐々に飲食できなくなり、身動きもできなくなり、死に向かっていく様を、入管職員らはどう見つめていたのかが具体的に語られることを望みます。

 4.RAFIQ 5月の予定

高槻ジャズストリート

全国的にも有名な音楽イベント「高槻ジャズストリート」にRAFIQは毎年ブース出店しています。普段、難民について関心のない方にも知っていただく機会として、今年もチャリティグッズの販売等を行います。
RAFIQ出店日時:5月4日(日・祝)10:00~17:00(予定)
場所:高槻城公園(高槻市城内町)

難民初級講座「難民についてもっと知りたい」&ボランティア説明会

講座では、日本における難民保護について、各国との比較も交えながら解説します。講座後のボランティア説明会では、実際の支援活動についてご説明します。受講された方にはRAFIQ編集のテキスト『もっと知ろう!もっと考えよう! 難民のこと』をお送りします。

オンライン(Zoom)で開催 要予約

日時:毎月第二土曜 次回5月10日(土)14:00~17:00 ※16:00からはボランティア説明会

参加費:2,000円(学生1,000円、RAFIQ会員1,000円)
予約:http://rafiq.jp/learn.html
※予約された方には開催の約1週間前に参加費の振込先をお知らせします。入金確認後にZoom のURL等を送ります。

難民カフェ

大阪市内の古民家カフェで毎月開催している難民がテーマの交流会。予約不要で、難民の問題に関心のある方ならどなたでも参加できます。

日時:毎月第三火曜  次回5月20日(火) 19:00~21:00 

場所:サロン・ド・アマント天人(大阪市北区中崎西1-7-26)
参加費(カレー・チャイ付き難民支援カンパ):1,500円  

日本に逃れてきた難民の支援にご協力を!
RAFIQは関西に暮らす難民を支援するボランティア団体です。
世界各地で紛争が多発し、RAFIQへの相談も増えています。
下記のいずれかの方法で、ご寄付をお願いします。
RAFIQに支援金を送る ワンコインからできる毎月寄付も選択できます!
オンライン寄付サイト Give One で「困窮する難民申請者への生活支援事業」に支援金を送る
https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=20367
Give Oneでの寄付は税金控除の対象となります。
物品の寄付は「Amazonほしい物リスト」から

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2025年 4月号  2025年4月25日発行
 
 発行:NPO法人RAFIQ  難民との共生ネットワーク

 ホームページ: http://rafiq.jp

 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
      rafiqtomodati@yahoo.co.jp
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