RAFIQ Magazine

2024年11月号

先月は衆議院選挙があり、大きな話題となりました。
難民支援協会が衆院選立候補者に対して難民保護に関する意識調査を実施し、その結果が公表されたりと、各党の難民問題に対しての考えが表に出ました。
選挙の投票は、誰もが簡単にできる難民支援の一つでもあります。正確な情報を得て、社会に参加する。その小さな行動が、日本の難民問題を変える大きな力になります。
 
目次
1.関空で収容されたビルマ(ミャンマー)難民を支援して
2.難民カフェに参加して
3.RAFIQ 12月の予定

.関空で収容されたビルマ(ミャンマー)難民を支援して

8月下旬に関西国際空港で収容されたビルマ難民2名を支援しました。
この2人を知ったのは、RAFIQが加盟するなんみんフォーラム(FRJ)に本人たちから
連絡があったからです。少数民族の人たちで、出身地域はビルマ軍から攻撃されていました。FRJが行っている「日本の空港において庇護を求めた者に対する支援」の対象になります。関西ケースですので、RAFIQが支援を担当しました。
そして、RAFIQと以前から交流のあった「日本ビルマ救援センター」に協力を要請し、共同で支援することになりました。使用言語はビルマ語ですが、民族固有の言語の方が伝わる人たちでした。
空港では、入管施設に収容されないように交渉しましたが、残念ながら9月上旬に大阪出入国在留管理局に移送され、収容されました。
10月下旬、収容令書の期限(2か月)の少し前に「仮滞在」が許可され、入管から救出することができました。その後、2人は1年の特定活動の在留資格を得ましたが、その際に難民認定申請が不認定になっていることが判明しましたので、即日、審査請求を行いました。
住居は直前に空いたRAFIQの新シェルターに入居することとし、支援を開始しました。同時に、アジア福祉教育財団難民事業本部(RHQ)に保護費給付の申請もしました。
その後、同じ民族のコミュニティーが東京にあることがわかり、そちらの支援もあり11月下旬に東京へ転居しました。
短い間でしたが、通訳も含めてビルマ救援センターと協力して法的支援と生活支援を行いました。協力団体があることはとても心強かったです。
ビルマ人については、2021年2月のクーデター後に緊急避難措置の対象国になっています。今回、このような国の人も空港で留め置かれていることがわかりました。
東京へ行った彼らが日本で安心して過ごせるように願っています。
※「ミャンマー」は軍事政権が変更した国名のため、ここでは「ビルマ」と表記しています。

【参考】
なんみんフォーラム(FRJ)「日本の空港において難民としての庇護を求めた者に係る住居の確保等に関する事業の実施状況について(2022年10月時点)」
仮滞在とは:出入国在留管理庁「難民認定制度」第3 難民認定手続 https://www.moj.go.jp/isa/refugee/procedures/nanmin_00001.html
出入国在留管理庁「本国情勢を踏まえた在留ミャンマー人への緊急避難措置」
日本ビルマ救援センター「わたしたちの活動」
  

2.難民カフェに参加して

毎月第3火曜日に開催されている難民カフェに参加しました。
1人で参加したため初めは緊張もありましたが、話をふってくださるなど温かく受け入れてくださいました。
私は何度か参加しているのですが、毎回新しい発見があり、ここでしか知ることのできないものも多く、毎度楽しく参加できています。ありがとうございます。時には難民当事者の生の声や直接支援に携わる方の話を聞くことができ、今の状況や課題をタイムリーに知ることができました。
特に6月の難民カフェスペシャルでは、難民の方や支援者、SNSで知り初めて訪れた方など様々な人たちと交流することができました。難民の方が作った郷土料理を味わい、食文化を知るという貴重な体験もできました。 
難民支援の話をするだけでなく、参加者一人一人の背景を話し合う場面もあります。内容は硬すぎず気軽に参加でき、それでいて真剣さもある素敵な空間だなと思いました。
お店の雰囲気も温かく素敵でした。(RAFIQ会員 H・S)
 

 3.RAFIQ 12月の予定

難民初級講座「難民についてもっと知りたい」&ボランティア説明会

講座では、RAFIQの支援実績も踏まえて日本の難民保護について解説します。講座後のボランティア説明会では、RAFIQの活動を詳しくご紹介します。受講された方にはRAFIQ編集のテキスト『もっと知ろう!もっと考えよう! 難民のこと』をお送りします。

オンライン(Zoom)で開催 要予約

日時:毎月第二土曜 次回12月14日(土)14:00~17:00 ※16:00からはボランティア説明会

参加費:2,000円(学生1,000円、RAFIQ会員1,000円)
予約:http://rafiq.jp/learn.html
※予約された方には開催の約1週間前に参加費の振込先をお知らせします。入金確認後にZoom のURL等を送ります。

難民カフェ

大阪市内の古民家カフェで、毎月、難民の問題に関心のある人が集まり、交流会を開催しています。予約不要で、どなたでも参加できます。

日時:毎月第三火曜 次回12月17日(火) 19:00~21:00 
場所:サロン・ド・アマント天人(大阪市北区中崎西1-7-26)
参加費(カレー・チャイ付き難民支援カンパ):1,500円  

日本に逃れてきた難民の支援にご協力を!
RAFIQは皆さまからのご寄付で、関西に暮らす難民を支援しています。
下記の方法で、ご支援お願いします。
RAFIQに支援金を送る
オンライン寄付サイト Give One で「困窮する難民申請者への生活支援事業」に支援金を送る
https://giveone.net/supporter/project_display.html?project_id=20367
Give Oneでの寄付は税金控除の対象となります。

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2024年 11月号  2024年11月25日発行
 
 発行:NPO法人RAFIQ  難民との共生ネットワーク

 ホームページ: http://rafiq.jp

 お問い合わせ:TEL・FAX:06-6335-4440
      rafiqtomodati@yahoo.co.jp
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