RAFIQが支援しているバングラデシュ出身の女性に、母国の現状を聞きました。
「今夏、ハシナ政権の元軍人家族への雇用割当政策(独立戦争の軍人家族を優先して公務員に採用)に対する大学生の抗議行動が、反政府運動へと発展しました。最終的に1,000人以上が命を落とし、8月5日、ハシナ首相は辞任し国外に逃亡しました。これは1971年の独立以来、最も多くの死者を出した騒乱となりました。
ハシナ首相の失脚後は、ノーベル平和賞受賞者のムハマド・ユヌス氏が率いる暫定政府が樹立されました。暫定政府は目的を達成する手段に過ぎず、民主的なプロセスを経て新政府が樹立されるまで、多くの問題が発生する可能性があります。
抗議活動の中心人物で、ユヌス内閣の一員となった26歳のナヒド・イスラム氏は、"私たちは命を犠牲にした人たちの血と引き換えに新しいバングラデシュを手に入れた。私たちは彼らのために生きている。言論の自由が戻ってきた。"と語りました。
ハシナ首相の辞任は、政敵の大量拘禁と殺害を含む15年間の独裁政治に幕を下ろすことになりました。彼女は、人権活動家であるミール・アフマド・ビン・カセム・アルマン氏失踪の責任者であり、失踪した多くの人は、軍諜報部の施設
"鏡の家"(アイナガル)に監禁されていました。この名前は、拘禁者が自分以外の誰とも会うことが許されていなかったことに由来しています。
ハシナ氏の逃亡後、賃金の引き上げを求める衣料品労働者らは、約100の工場を閉鎖に追い込み、前政権に対する怒りが広く、根強く残る中、緊張が高まっています。
しかし、ユヌス氏は、平和と法と秩序を回復し、汚職と戦い、新たな選挙に備えることが自身の主要任務であると宣言しました。
抗議運動の先頭に立った学生リーダー2人を含む彼の内閣は、裁判所や警察から選挙管理委員会に至るまで、バングラデシュの諸制度の徹底的な見直しと改革に目を向けています。このために、内閣は国連開発計画からの支援も求めています。」